完全でない言葉に、完全性を置いた。
これでいかなる文章も、発振し、支離滅裂となった。

即ち、言葉は発振するから、使い物になる。
これが作用と反作用の法則である。

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国家や権力も、
宗教や道徳、国家・法・文学も、発振し、支離滅裂となる。

かくして得体の知れない現実が、人類を襲った。