村上春樹は催眠術である

いい気分は現実に存在しない。
いい気分は現実に観測・検証されない。

いい気分を現実とミックスして、仮想現実を立ち上げる。
これが物語や文学のテクニックなのだろう。

ここに現実にないいい気分を作る。
これは現実でないから、結構自由である。

この結果、現実が悪魔の手に落ちる。
従って、人はいい気分であるが、世界は悪魔の世界だ。
即ち、物語や文学は、悪魔のお菓子であり、悪魔の手先だ。

   *。
村上春樹は催眠術師である。

現実を悪魔に渡し、人をいい気分にするからだ。
現実はますます劣化し、人はますますいい気分に浸る。