感動なき世界

源氏物語は感動なき世界だ。
麗しい恋には、その対称に、男殺しがある。

男殺しには、恋に恋させて殺す、セックス拒否の出家。

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男同士の恋の話では、男の嫉妬が書かれる。
これが雨夜の品定め。
女が正しいが故に、男の怒りを買う。
これが作用と反作用だ。